坂本竜馬・中岡慎太郎命日〜平成15年11月15日〜
@東福寺
 あれは確か1997年からだったと思います。幕末の志士・坂本竜馬が京都近江屋で暗殺されたのは1867年11月15日で「あ、今年は竜馬が暗殺されて130年か・・・。一度竜馬の墓参りに行こう」と考え東山霊園へと向かいました。それから6年。何故か毎年15日は東山霊園を中心に京都観光をするようになってしまいました。今回はついでに紅葉を、と考えまずは東福寺へと参りました。
日下門から見た本堂。
東福寺は京都五山の一つで、紅葉の名所です。実はここへ参詣するのは二度目です。一回目は昨年の春に参りましたが、一度は紅葉の季節に行かねば、と思い立ち、今回は東福寺を選びました。
紅葉の通天橋・・・にはまだ早かったです(涙)
ちなみに別に説明はいらないかもしれませんが、東福寺は鎌倉初期に関白・九条道家によって建立されました。東福寺の名前は「東の興福寺」という意味合いご込められています。興福寺は奈良にある藤原家の菩提寺で、かつての藤原家の栄光を願っての建立だと云われています。
また五山といえば五山の上・南禅寺、天龍寺、相国寺、建仁寺、そして東福寺、万寿寺があります。この最後の万寿寺は今はもうないそうです。

宋代の雰囲気のある開山堂
禅寺には宋代の雰囲気が色濃く残されています。今でこそ禅寺が純日本の雰囲気を醸し出していますが、当時は異国情緒溢れていたのでは、と考えられます。開山堂は江戸時代に再建されたものですが、内部は中国の寺院の雰囲気をよく保っています。かつて本場中国のお寺を拝観いたしましたが、とても雰囲気が良く似ているな・・・と思い出すほどでした。
国宝・東福寺三門
東福寺で最も見所なのは何と言っても通天橋です。この橋から見下ろせる風景は紅葉の谷・・・なのですが、今年は随分温かい日が続きましたので、紅葉にはまだ早かったです。来年は紅葉の谷を見るぞ!―と心に秘めながら、伏見稲荷へと向かいました。
A伏見稲荷
千本鳥居はやはり圧巻^^;
さて東福寺から徒歩15分ほど行きますと伏見稲荷があります。伏見稲荷では有名な千本鳥居があります。神社の奥は鳥居の城のようで、異次元世界に迷い込んだような気がします。
千本鳥居の道を進んでいきますと四辻という場所があります。そこをそのまま進むのも良いですが、道を変えて泉湧寺へ行くのもお勧めです。特に紅葉の季節の泉湧寺は最高だと(私は春に参りましたが^^;)思いますので、是非^^

雀の串焼き。身がほとんどない^^;
うずらの串焼き。うずらはやはり卵が美味しい^^
さて伏見稲荷といえば稲荷寿司と雀やうずらの串焼きがあります。なぜ雀の串焼きが売られているのかと申しますと、雀は米を食べる鳥ですので、五穀豊穣を願って食べてきたそうです。こういう話を聞きますと、個人的には毛沢東の雀撲殺運動を思い出してしまいます^^;;
B円山公園〜東山霊園(竜馬・慎太郎慰霊祭)
伏見から電車で四条まで行き、いよいよ竜馬紀行です。四条通りから八坂神社を経て、その奥に円山公園があります。公園内には近江屋で暗殺されました坂本竜馬と中岡慎太郎の銅像が建っています。公園から東山霊園までは近いですので、竜馬ツアーには欠かせない場所です。
円山公園内にある竜馬・慎太郎像。
さて円山公園を抜け、一路東山霊園へと辿り着きました。実は六回も通いづめた割には初めから慰霊祭に参加したことはありませんでした。慰霊祭が始まるのは午後三時からなのですが、いつも四時過ぎに参加していたため、間に合わなかったのです(爆)今年は初めて最初から慰霊祭に参加することが出来ました。
慰霊祭の前に居合!
慰霊祭の前には有志による居合の様子を見ることが出来ました。やはりいつ見ても居合はカッコ良く、我を忘れて見入ってしまいました。
参列者に振舞われた軍鶏鍋。
そんな私の心を我に返したのは高知県の有志の方たちが振舞ってくださった軍鶏鍋でした(ホンマに食い意地が張っている一海^^;)この軍鶏鍋はほぼ例年参列者に振舞われており、代金は志納―つまり自分の思うような金額を納めることになっています。お金を払わなくてもいいのですが、ここはやはり振舞ってくだされた方たちへの感謝の念を込めて志納したいものです。なぜ軍鶏鍋が振舞われるのかと申しますと、竜馬と慎太郎は暗殺直前に軍鶏鍋を峰吉という少年に頼み、食すことなく暗殺されてしまいました。そこで二人の霊を慰めるために軍鶏鍋を選んでいるのです。
ちなみに数年前に起きた和歌山青酸入りカレー事件の折は、万が一のことを考えて、軍鶏鍋は用意されなかったそうです。本当にあのような事件は二度と起きてほしくないものです・・・。

竜馬と慎太郎の墓。左には犠牲になった従者の藤吉の墓も。
三時から開始とのことでしたが、慰霊祭が始まったのは三時半からでした。いつも参列者は多いのですが、主催者の説明によりますと今年は特に多かったそうです。確かに例年より行列が長かったな、という気はしました。
竜馬と慎太郎のお墓ですが、その隣には竜馬の従者である藤吉のお墓もあります。藤吉は元相撲取りで、晩年の竜馬によく仕えていました。しかし事件当日、藤吉も竜馬たち共々暗殺されてしまいました。そこで小さいながらも竜馬と慎太郎とともに葬られているのです。

厳粛な空気の中で祝詞が読まれる。
多くの参列者が見守る中、護国神社(霊園)の神主さんが、祝詞を読み、竜馬と慎太郎と縁のある方たちが焼香しました。中には竜馬が近江屋に移る前に寓居していた酢屋の方も参列していました。酢屋は今でも店を構えており、15日は竜馬ギャラリーを開催しています。
有志による提灯行列。
この慰霊祭ではいつも竜馬に扮する竜馬ファンに会うことが出来ます。今年は例年行われている提灯行列の日程と慰霊祭が重なり、幸運でした。行列はそのまま三条方面へと行進し、今年の慰霊祭も無事終了いたしました。

11月15日慰霊祭に参加した時に貰える名刺。


普通に使えば驚かれるかも??


墓前に供える線香用のマッチ。幕末の志士の名前が列記されている。
C知恩院・夜間拝観
幻想的な知恩院の夜間拝観。
慰霊祭の後はいつも夜間拝観に参ります。11月15日以降から集中的に夜間拝観がありますので、恒例のコースになっています。今まで清水寺と高台寺に参りましたが、今年は知恩院にいたしました。知恩院は徳川将軍家縁の大寺院で、三門の大きさには目を見張ります。またライトアップは派手過ぎず、地味過ぎず、本当に幻想的な雰囲気を出していました。次は青蓮院の夜間拝観に行ってみたいです。
と、こんな感じで今年の竜馬ツアーは無事終了いたしました。この日は一日中雨との予報だったのですが、幸いなことに最後に少し降っただけでした^^来年はわかりませんが、また行ってみたいです^^
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